受験コラム

英語を伸ばしたいなら「音読」を効果的にやろう!【音読の意味とやり方】

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受験生
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英語の成績が思ったように伸びなくて悲しい。音読が効果的って聞いたけど本当なのかな?音読って単に文章を読めばいいの?

こうした疑問に答えます。

本記事のテーマ

結論

・音読の目的は直読直解力(英文を読んですぐ意味を理解する力)の向上

・左から右へ一定のペースで読む&英語のまま頭で処理する

・簡単な英文を9割は直読直解できるまで繰り返すべき

記事の信頼性

この記事を執筆している塾長は大手予備校、大手学習塾、当塾の3か所で500人以上の指導実績があります。

最近では英検準1級、TOEFL、IELTSなどの英語検定の指導も多いです。

また僕個人としては英語重視の慶應に現役合格、2022年には働きながら東大に合格、英検準1級、TOEIC950を取得しています。

指導者・プレイヤー両面での実績をベースに解説していきます。

音読で直読直解力を高める

当塾は音読の目的を以下のように考えています。

音読によって「英文を読んで、すぐに意味がわかる力(=直読直解力)」を高める

英語で高得点を取るには「英文を最速で理解すること」が重要です。試験には制限時間があり、難関校になればなるほど時間が足りないからです。

この記事をご覧のあなたも、ある程度の直読直解力はあるはずです。

I love you
見た瞬間に意味がわかるはず

I love the boy sleeping in the bed
⇒これはどうでしょう?

I love the boy sleeping in the bed his father bought him last year
⇒ちょっとキツイですかね?

3番目レベルの英文を一瞬で理解できるようになるために、音読が必要です。

音読の具体的なやり方

音読では、これまでバラバラに勉強してきた「単語・英文法・英文解釈」を統合していきます。
※英文をスラスラ読めない主要因は「単語・英文法・英文解釈」が頭の中でつながっていないことです

知識の統合を実現するために、以下の注意点を意識して音読することが大切です。

・英文を左から右に理解していく意識を持つ。英文を行ったり来たりしてはダメ

・英語を日本語に置き換えるというよりは、英語のままで意味を捉えるようにする

声に出して英文を読むことで「英文の行ったり来たり」を防ぎ、さらに英語を日本語に変換する時間がないので英語のまま理解しようとすることになります。

まずは簡単な英文をやる

英語に自信のない人はプライドを捨てて、中学校の教科書で音読をしていきましょう。

「いきなり音読して6割くらい理解できる」という英文で始める

変にかっこつけて高校レベルの文章でやると挫折してやらなくなります。

当塾の生徒では小学生が読むような教材からやってもらうこともあります。そして彼らは一年かけて早慶レベルの英語を解けるようになります。

英語にはそれなりに自信があるよ!という人には、以下の教材を強くおすすめします。

繰り返す目安は9割理解まで

「この文章は9割以上、直読直解できる」という水準まで1つの英文を繰り返し音読しましょう。

具体的な繰り返しはこちらです。

①一定のペースで音読する。わからない文にマーカーを引く

②マーカー部分を丁寧に全訳し理解する

(時間を空ける)

③1周目と同様に音読し、わからない文にマーカーを引く

④マーカー部分を再度しっかり理解する

⑤マーカー部分を中心に音読する

(時間を空ける)

以降、9割読めるまで反復する。1回でも少なくなるように意識してダラダラやらない

音読は中途半端にやっても意味がないので、徹底的に音読した英文を1つずつ積み上げてくださいね。

この積み上げの先に、志望校の合格があります。

暗記に悩む人は「ライトナーシステム」で偏差値を一気に伸ばそう!こうした悩みを解決します。 本記事のテーマ 結論◎暗記が辛いなら「ライトナーシステム」を今すぐ試すべき①...

参考①:音読を推奨する理論的背景

ここから先は、参考として「当塾が音読を推奨する理論的背景」を解説します。

目的や意義を知ることで、得られる効果が大きくなります。少し難しい話ですが、気楽に読んで見てくださいね。

英文法学習で英語が読めなくなる

これまで学校で受けてきた英文法の授業が、実は長文読解の妨げになっている可能性があります。

まず、この文章を学校で習うように品詞分解してみましょう。

I have eaten the food.

この時にあなたは「have eaten」をまとめて動詞と捉えましたか?『入門英文解釈の技術70』という参考書では以下のように解説されています。

完了形のhaveは助動詞であり、eatenは過去分詞、分詞である

このように理解しようとするのが日本の英語教育であり、英文法の授業です。

問題はここからです。

英文法では説明つかない

さっきの「完了形のhaveは助動詞」という説明を聞いて、違和感を覚えませんでしたか?

①haveが助動詞なら、後ろは原形であるべき。eatenはおかしい

②「助動詞」なのに、後ろのeatenが動詞ではない

このように学校で習う英文法は完璧ではなく、中3レベルの話ですら限界があります。

この話を聞いて「英文法が英文を読解する妨げになる可能性がある」という片鱗を感じたと思います。

では次では「じゃあどうすればいいんだよ」に回答していきます。

英語学習の研究を参考にする

英語学習の研究は「生成文法」と「認知言語学」に大きく分かれます。

生成文法とは、言語の”法則性”に注目して解明しようとする研究

認知言語学とは、見聞きしたこと情報によって言葉がどう変化するか解明する研究

生成文法による説明

生成文法の専門家で脳科学的に言語学習を研究した酒井邦嘉氏は、言語習得に4つの機能があると説明しています。

①文法を作りだす機能

②言葉を保存する機能

③文章を読み取る機能

④発音の違いを理解する機能

そして、これらの機能を同時に意識しながら英語を勉強することが重要だと言っています。

具体的には「会話で頻出のフレーズを何回も聞き、発音する」という勉強法が効率的と言います。

この意味で、短文フレーズをまとめた「Duo3.0」での音読学習が特に効果的と言えます。

認知言語学による説明

認知言語学者の今井むつみ氏は以下のように言います。

英語学習では語彙(単語)を意識することが大切です。単語が集まって1つの文になるからです。

そのため英文をスラスラ読めるようになるには、以下の項目を意識しながら単語を学ぶことが大切です。

①その単語が使われる構文

②その単語が共起する単語(≒関連語)

③その単語が使われる頻度

④その単語が使われる文脈・状況

⑤その単語の意味の広がり

英語学習の主流である「赤シートで英単語を覚える」では、こうした項目を意識することができません。

そのため英単語も音読で理解することがベストであり、特に文脈が豊富で意味の広がりが感じられる「スピーチ原稿」を音読することが1つの理想です。

よって、先ほど紹介した「スティーブ・ジョブズ 伝説のスピーチ&プレゼン」の音読を強く推奨します。

参考②:英語有名講師の意見

ここからは有名英語講師の方々の音読に対する見解を見ていきます。

東進:安河内先生

音読の目的は「最終的に、日本語を介在させず、英語で意味を認知しながら、発話したり耳で聞いてわかったりできるようになること」である。

森田鉄也(モリテツ)先生

・毎日の「音読」練習が大切。

・「英語長文」シリーズや「レベル別英語長文問題」を繰り返し「音読」することで、「読む」ことができるようになる。

・「音読」は練習・訓練の類であり、初めは難しいかもしれないが慣れてくると楽しさも感じられる。

・「音源」を利用することが大切。

・学校の教科書の音読も良い。

スタサプ:関正生先生

・文法を再確認することが大切であり、英文解釈の練習も必要。

・英文和訳をすることで、自分の理解度がはっきりとわかる。

・音読をすることで、元の英文から直接イメージを描けるようになる。

・音読という「義務」が強いモチベーションになることで効果的である。

おわりに

というわけで、ここまで音読について解説しました。

音読の意味とやり方を理解して取り組むことで、あなたの英語力が高まっていきます。

ぜひ今回の記事を参考にして、効果的な音読を繰り返し、英語の偏差値を最速で上げていってくださいね!

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